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トゥーラ年代記

第7章ー粗筋

優秀なブレーンと軍隊。そして、粘り強い交渉役を得た、
リュードによって、
国内の反体制派は、徐々にその領域を
狭められていた。
何より、威勢を誇っていた十字流をあっさりと孤立させ、
取り込んで見せた事は、暗殺をも辞さないとした、過激な
反体制派の主軸から、支持者たちの足を
遠のかせるのに
十分な出来事だった。


彼らは、周辺国が恐れる二枚舌大魔王の真力を、初めて
己が脅威として感したのだった。

こうなれば、国の柱を倒すより、その周辺に寄り添ったほうが、
・・・と、考える者たちが
出るのも当然だった。

南方貿易に参入しようとする貴族たちが、内務省に日参する
姿が、街の名物となりつつあった。


一方、対外政策においては、リュードは、ただ1つの事に
精力を注いでいた。

皇帝領の孤立化、である。
表立ってもこの姿勢を隠そうとはせず、経済共有圏を
保てないのであれば、国交断絶も覚悟の上、といった風情だった。

無論、本気で軍を動かす気はないのだろうが、ノーラとの間に、
独自の(そして独占的な)パイプを構築する行為は、迷惑極まりないとの、
アピールを繰り返していた。

無論皇帝領では、そんな意見は意に介していない。
内政干渉だと、こちらも言質は鋭く切り返すが、実際に軍を
動かす気はないようだ。

皇帝領内の把握と、統治システムの再構築がほぼ終わり、
賭けに出た南方との直接貿易も、順調な滑り出しを見せていた。
若き皇帝にとって、譲歩する必要は何もないかに思えていた。


次章に続く


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