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トゥーラ年代記

第5章

国を統べる者 2

始まり

・・・ワイン、か。私が素直に運ぶと思っているのだろうか?
・・・なめられたものだ、この、ミレルも・・・。
 だが、せっかくの時間だ。有効に使わせてもらうとしよう。
兄上には、別のワインをお持ちして。・・・(^^)

・・・・ん?、もうこんな時間か。・・・腹減ったな。夕飯、
食べ損なったか。・・・しょうがねえ、盗みに行くか、厨房に(笑)
部屋を出ようとするリュ−ド、扉の前にいた人物と、ぶつかりそうになる。
「おおっと、失礼!。・・・て、ミレル?!」
「あ、・・・ご、ご無沙汰しております!・・・その・・・あの」
 不意を突かれてあせっているのか、顔を真っ赤にしているミレル。
「こ、これを!」顔の前にワインを掲げる。
「お?、ワインか。気が利くな!ミレル(^^)」
「は、はい。ありがとうございます。・・・あの」
「部屋で待ってな、ミレル。ちょっと食料を奪取、・・・いや、調達に
行ってくる。」
「は、はい!・・・兄上
 台詞の後半はもごもごとしか発音できない、シャイなミレルであった。

 廊下を歩いていく2人の人物。
「あの程度の芝居で、信用してくれるとは思えませぬが?」
「左様、如何にミレル様が子供とて、無理でしょうな」
「・・・では、何故?」
「仕掛けは、別のところに用意してありましてな。まあ、しばしお待ちあれ」
くっくっく・・・

ミレル・・・、どういうつもりか・・・。毒を盛るには直接的、・・・すぎる。
人を呼ぶのも不自然だし・・・、どうしたものか。
 考えながら歩く、リュ−ド一世。いつのまにか、厨房の前に着いていた。




次章に続く


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