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トゥーラ年代記

第6章 密偵の1 

始まり 1

 密偵の仕事、・・・だったな?
・・・そうだな、まあ・・・うん。アレならいいか・・・。

 ぽつぽつとミウ・シャークが話し出した内容は・・・
話としては面白かったのだが、荒唐無稽でとても真実とは
思えなかった。・・・まあ、仕事なのでここに記す。


 リュ−さんが王位に就いて2年目くらいだったかな?
例のラーダの戦いの後でよ、ラーダが保護領になってた頃だ。
 騎士団領ソラスから知らせが届いたんだってよ。

「出兵要請?」
「はい、『竜の盟約に従って出兵を要請する』・・・と、ありますね。」
「竜の盟約、・・・ねえ。んで? どこに行けって?」
「『ノーラ帝国に侵攻を受けているので、背後から援護して欲しい』、
との事です」
「・・・、うそくせ〜(- -)」
「まあ、そうですが・・・、どう裁かれます?」
「う”〜ん」

「要請はトゥーラに宛ててか?それとも・・・」
「『ラーダ領保護統治者リュ-ド1世陛下』と、なってますね。」
「くちょー、玉虫色の文章、作りやがって・・・」
「外交文書なんて、そんなもんです! で、どうするんです?
 あにう・・・国王陛下。」

 くそー、ミレルめ、こんなときだけ国王呼ばわりしやがって(泣)
少しは国を治める苦労を・・・!(★_★)
「・・・ミレル?」
「はい?」
「この件は早急に調査が必要だな?」
「はい、ですから・・・」
よく、判った、外務卿ミレル!国王の決定を伝える!」
「・・・はい?」
 ・・・なんか、やな予感(ーー)


 この時点で、スコット卿が、内務卿に、ランカスター卿が、軍務卿に、
ミレル卿が外務卿に就いていた。
 宰相の座は、空白で、国の決定は、主に、リュード国王を含めた、
4人の協議で決めていた。・・・らしい。




次章に続く


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