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トゥーラ年代記

第6章 密偵の2

始まり 2

「調査には、情報の分析が出来、速やかに行動に移せる人物を充てる、
・・・つまり、この私だ。」
「あ、兄上?!」
「同時に! 政治の空白を防ぐ為、外務卿を宰相に任命する。以上!!」
「ちょっとまって下さい! あにう・・・国王陛下! そんな重大な決定を
お一人で!! 第一・・」
「では! 内務卿・軍務卿の同意があればやるのだな?」
「そ、それは、・・・問題が違います! 今、議論すべきは、兄上の
単独行であって・・」
「心配ない! 私は信頼できる部下を、数名、連れて行く。・・・つまり、
一人ではない。単独行でない以上、反対する理由はないな?」
「あ、兄上!!」
「国王の決定が不服か?」
「・・・!!」
 口では到底敵わない、外務卿・・・いや宰相ミレルであった。


「・・・賛成は、しかねますな。」
スコット卿の声、
「ほら!、・・・ね(^^)!」
うれしそうなミレル
「私も反対です。」
ランカスター卿の声
「う”〜〜」
へこむリュード1世。
「・・・では、諸君たちは、この要請の真意をどう見る?」
「我が軍のみ、単独行動・・・というのが解せませんな。かといって、
罠というには浅はかすぎる・・・。」
「左様、・・・文書は間違いなく公式のものです。これでは証拠が残ってしまう。」
「証拠が残っても問題ない結果・・・。つまり、我々を滅ぼす策がある、と?」
「・・・考えにくいですな、先の戦いでは直接戦闘はなかったが、それをもって
我が軍の戦力を、過小評価してるとも思えぬし・・・。」
「あるいは別の目的か・・・。」
「・・・いずれにしても、正確な情報が必要だ。そして、速やかな決断が、な。
これでも諸君たちは反対するのかね?」




次章に続く


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