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トゥーラ年代記

第6章の7

騎士連合の罠の2

堂々と旅をするのは、旅人の権利だ!と、言うコウさんの意見で、
昨夜は宿場町の宿に泊まった。
 旅人と、地元の人々でほぼ満席の1階の酒場。
警戒する、私と、シャークを尻目に、飲んではしゃぐ2人。
 コウさんはともかく、・・・いや、2人とも緊張感無さすぎ(−−)


「へ〜キシュッ!」
 コウさんのくしゃみである。・・・もう3度目。
出発が遅かったので、(2人が起きなかった)太陽はもう、ほぼ真上に
ある。相変わらずの、街道のんびり旅である。
「・・・風邪?」
「あ”あ”」
「コウさん、布団蹴飛ばして寝てるし」
「布団?! ありゃ、布団って代物じゃないぞ? くそ重くって、窒息する!!」
「ちょっと、あんた、布団も持ったこと無いの? ・・・これだから、おーぞくって
やつは(−−)」
「布団ぐらいあるわい! 布団ってのはもっと軽いもんだ!!」
「あのー、私が思いますには・・・」
「支配階級は黙ってな!」
「なにおぅ?!」
「まーまー、(^^)・・・で、何?ライちゃん?」
「お! 女に、ライちゃん呼ばわりされる筋合いは無いわ!」
「にゃんだと〜ぅ?!(* *)」

「・・・ずいぶんと、にぎやかなご一行だな(−−)」
真後ろから、呆れた声がした。
「おおっ!、びっくりした!、マーベリックちゃ無いか?!」
「・・・、ラインハルト、お前、騎士としての・・・、(無言で首を振る)」
「な! 何だと言うのだ! 私に騎士としての何が無いと?!」
「主君の共をしていて、真後ろに迫る人影に気が付かないとは、
・・・未熟者め!」
「・・・!!」
 ・・・一言も無い、感情が激していたとは言え、これでは守役失格では
ないか!
「まあ、そう攻めるものではないよ(^^)」
「まったくだ、殺気を含まない行動ってのは、警戒しづらいもんだ。」
「・・・ふむ、まあ・・・、隠密行動中なモノで、敬礼は略させて頂きます。
閣下」
「良い、続けろ」
我々は5人のパーティーになって歩き出した。
「やはり軍は、展開してますね。ただ・・・」
「ただ?」
「どう見ても、連合の全軍じゃないですね。途中の警備状況から見ても、
せいぜい3カ国分程度の軍勢です。」
「ふ〜む、・・・、・・・で、ノラ助は?」
「やはり全軍ではないようです。国境の警備も手を抜かれていません。」
「・・・なんだかなあ(−−)」
「これは、ちょっとばかし、きな臭すぎますね。」
「何故だ?形の上からは、間違ってはいないぞ・・・。我らがトゥーラ軍が
後方を衝けば、事は有利になる。」
「それを言うなら、ライさんや、全軍投入すればいいことではないか?
我が軍には、動かないよう策を弄すれば良い。」
「う”・・・」
「・・・つまり、コウさんに積極的に動いてもらう事で、益を得る連中がいる?」
「そう言う事だ、それが何者か、知りたいものだな」
「御意」
「もう1つ、ノラ助と、連合の指揮官が知りたい。撤退か否かは、その結果次第だ。」
「は!、では 」
パーティーは4人になった。


次章に続く


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