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トゥーラ年代記

第7章の1 勢力図

 統治3年の始め、いかなる魔術を行使したのか、
はたまた、神の奇跡でも起こったのか、
リュード1世は、若き皇帝と講和し、なおかつ
強力な同盟を結ぶことに成功していた。

 皇帝領との国境には、最低限の警備兵のみが残され、
トゥーラ・ハンニバル連合軍、6万(公称10万)は、
一路、騎士団連合との国境に迫っていた。

 この間、騎士団連合の動向は、というと・・・
実はほとんど進展が無い。それどころか、各国の利害が
対立し、内部分裂に近い状況にあった。
 ・・・無論、そこに口先大魔王の魔の手が伸びていない
事など、考えられない。
 ・・・恐るべし口先大魔王、敵に回したくないぞ(−−)

 ノーラも、相変わらず南下の階を見せていた為、騎士団
連合は、これに対しどの程度の戦力を割くか、連日会議で
もめていたのである。
・・・どっかの国みたいだね(−−)
 結局、ミラン領主ルードビィッヒと、ファン領主ウルバスとが
激しく対立し、孤立した、ウルバス側がノーラに対峙するとの
形を取り、連合を離脱、直接戦場になる危険のある、
ダラス領主と共に、北の国境に布陣していった。

 連合内最大の政敵を、放逐することに成功したルードビィッヒ。
しかし、そこに舞い込んだ情報は、彼の予想外のものだった。
「・・・・連合軍、だと?」
「は! 皇帝旗及び、トゥーラ国旗の両方を掲げ、首都に凱旋した
との、報告です!!」
「・・・神聖帝国の旗は?」
「確認されておりません!」
「トゥーラの国旗が立っているのだな?」
「は! そのように報告されております!!」
「・・・下がってよい」
「は! 失礼いたします!!」

 ・・・参った。トゥーラの狸め、皇帝領の狐と手を組みおったか(−−)
10万の軍は、話半分としても、ウルバスが抜けた連合軍では、
戦力差が有りすぎる。
 ・・・トゥーラの国旗、か。狐は、名を捨て、実を取り、
狸は、ノーラを動かす口実を得た。
 このままノーラに攻め込まれては、竜の盟約すら役に立たぬ。
消耗を避け、最小限の被害で静めるにはどうすべきか・・・
いや、貰うものは貰はねばな・・・


次章に続く


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