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トゥーラ年代記

第4章

若き王の外交 3

消えた使者


騎士団領ソラス

「神聖帝国の旗を持った使者、だと?!」
「はい、ラーダとの境の、関所からの報告です!
・・・如何いたしましょう?」
・・・若造め、性懲りも無く・・・、
「・・・ほうっておけ、どこの馬の骨ともわからん者だ。
野盗にでも、襲われるのが関の山だろうよ!」
「・・・、は!」


騎士団領ミラン

「・・・そんな目立つ奴は、野盗に襲われるね?」
「・・・仰せの通りでございます」
「・・・そう、それでよい・・・」


騎士団領ラーダ

「・・・では使者は、すべてラーダ領内を通った、のか?」
「はい、・・・トゥーラと通商があるのは、われらラーダのみですし・・・」
 ・・・見習を逆手に取ったか・・・。如何に、神聖帝国の名を借りようとも、
使者を消される事はわかろうものを・・・。
 トゥーラの若造め、・・・いったい何を企んでる・・・。
「・・・ハッサンに連絡せよ・・・。トゥーラの宮廷の動き、細大漏らさず
報告せよ、・・・とな。」
「・・・は!」


そして、数日後、使者の姿は消え去った。
泊まった旅籠に、神聖なる紋章のみを残して・・・。





次章に続く


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