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ハッシ 治世30年



 〔ドス!〕・・・横腹へ、鈍い衝撃がはしる。
カーボは夢の舞台から、急速に引きずり下ろされた。
 寝ぼけ目で、室内を見回し、そして、自分のお腹を見る。

 そこには、ティリスの足が深々と突き刺さっていた。
感覚が蘇るに従って、痛みがやってくる。
 〜〜(><) ・・・何とか痛みを我慢して、相棒の顔を見た。
・・・まあ、幸せそうな寝顔だこと(−−)

 顔に’肉球押し付け’を、したい誘惑を断ち切り、窓辺から
外を覗いてみた。
 ようやく、顔を出しかけた朝日が、瓦屋根を淡く染め始めている。
朝、・・・と言うには、まだ少し早い時間だ。
 2度寝をしようかと、ベットを振り返る。・・・が、そこには手足を
いっぱいに広げた、かわいい暴君がご就寝中だ。
 もう1度蹴りを食らうと、今日1日、ブルーな気分で過ごさねば
ならないだろう。

 カーボは、ぬくぬくとしたベットを諦め、早朝の散歩に
出かけることにした。
 この時間、街はまだ、眠っている。他の多くの街と違い、
ここでは日の出は、夜の範疇なのだ。

 途中、何度か街の住猫達に会う。
お互いに無関心を装って、やり過ごす。
 最初、ティリスと知り合った頃には、戸惑いもあったが、
今ではこの、街猫の挨拶にも、すっかり馴染んでしまった。

 ・・・おや? 町の中心辺りが少し騒がしい。こんな時間に珍しい事だ。
通常なら、もっとも静かであるはずの一角、役所のある辺りだ。
 興味を引かれたカーボは、屋根沿いに行って見る事にした。


 続く・・・かな?


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