第3章 藍の4 ・・・、雨まで降り出しやがった(−−) 呪符は、獣脂でコーティングされているから、濡れる事はないものの、 もち手が滑るのは、なんともやり難い。 ラッキーなのは、客席からの野次が、聞こえ難くなる事くらいだ。 先手は、俺になった。 この日に備え、呪符を組替え、使い易さを上げている。 ・・・が、その分、長引けば不利だ。早め早めの展開を、心がけねば。 私『平地よ、我が下に来たれ!』 続けざまに、兵駒を、呼び出す。 私『刃を朋友とする者よ! わが名の元に、その技を用いよ!』 盾に刃をつけたような、奇妙な武具を操る兵士が、現出する。 この男は役に立つ。最近契約したなかでも、お気に入りだ。 俺は終わりの合図に、ガンを飛ばした。 依頼者(以後男と表記)は、視線を平然と受け止め、地との契約を交わした。 男「山よ! 主の声を聞け!」 薄ら笑いを浮かべて、こっちを見返してやがる。 ・・・あるじだぁ? 寝言ほざいてんじゃねぇよ(−−) 第2ターン 引いたカードは召喚用呪符、・・・まだ、唱えられない。 手札にあった’地’と、契約をする。 私『山よ! わが呼びかけに答えよ!』 続けて、再び兵駒を、呼び出す。 私『狩る者よ! 我が声に答えよ!』 すっかり馴染みになった、猟犬を呼び出し、最初の兵士に 攻撃をさせ、ターンを終了した。 男は、もう1つ山との契約を交わし、手駒を呼び出した。 男『軍勢を監視せし者よ、主の求めに応じよ!』 杖の先に、鏃をくくりつけたものを持った、小鬼が現れる。 小鬼の叫び声に、男は満足そうに頷いた。 ・・・おいおい(−−)、ゴブリン主催の決闘で、小鬼(ゴブリン)使役するのかよ。 よっぽど恨みが、溜まってるようだな(−−) 生命点 私:20 男:19 次章に続く。 |